テレビシリーズをご覧になったことがある方も、まだ見たことがないという方も、長く愛される人気時代小説シリーズの主人公・紋次郎の物語を是非じっくりとお楽しみください。
「あっしには関わりのねえことでござんす・・・」の名セリフと共に、テレビドラマや映画で親しまれた名作時代小説『木枯し紋次郎』、第2巻。
貧しい農家の六番目に生まれた紋次郎は、母親の手で間引きされる運命だった。
姉のお光の機転で救われた幼い命は、しかし孤独と虚無を育んでいった。
人を頼るから裏切られる。頼られてしまえば裏切ることもある。
ならばいっそ何事にも関わりを持たず独りのほうがいい。
くわえた楊枝が木枯しに似た音を出す。
木枯し紋次郎の孤独な旅は、まだ始まったばかりだ。